暮らしの引き出し
汚れには先手必勝

ほんとうは鍋やまな板、包丁の類いは調理中に洗い終わっておくと、キッチンはすっきり片づいてストレスが軽減されます。ストレスとは見た目の煩雑さです。調理道具は、汚れかたも派手なうえに場所を取るため、たった2〜3の鍋でも汚れの山に見えますよね。

刃物は真っ先に片づけます。けがや事故のもとですから。最初にカウンターの上にさらし布かキッチンペーパーを二つ折りにして敷き、刃先を向こう側に向けて、使うたびに洗って拭いて寝かせておきます。包丁に肉や魚の油脂が付着したら新聞紙で完全に拭き取って、刃先を必ず向こうに向けて指で汚れ落ちを確かめながら水洗いします。洗い終わったらふきんで拭いて、湿気を取り除かなくてはなりません。後片づけ後も寝かせたまま放置して、完全に乾いたことを確認してから引き出しに仕舞います。

料理をしながらフライパンや鍋を洗う時間がないときは、使い終わってすぐにおおかたの汚れを新聞紙で拭い取って、水を張ってレンジの上に載せておきます。こうしておけば、こびりついた汚れが食事をしている間に緩んで落ちやすくなっています。油を水道水やお湯で流し洗いするのは厳禁です。汚れと油は散らすとやっかいです。シンクの表面を広く覆って、食器の裏側にもくっつきます。

食器を洗い終わったあとに、フライパンや鍋の、水で緩んだ汚れを、今度は使い古しのキッチンペーパーなどの柔らかいウエスで念入りに拭き取ります。ついでにレンジまわりに吹きこぼしがあったら、これも濡らしたキッチンペーパーで拭き取っておきます。そのペーパーをもういちど水洗いして、しつこい焦げづきなどの部分には、かぶせておきます。

炊飯器のご飯の残りは、すぐに保存容器に移し替えます。釜がまだ温かいうちにお湯か水を少し注いで、しゃもじも浸して、炊飯器の蓋を閉めておきます。そうすると、洗うころには内釜やしゃもじにこびりついたでんぷん質が緩んで、たわしで水洗いをするだけで十分です。蓋の内側のゴムパッキングや蒸気口が湿っているので、気をつけないとカビの原因になります。内釜を取り出すときに、布巾で隅々まで拭き取って、内釜を洗って拭いてもどしたあとも数時間、蓋を開けたまま自然乾燥させます。

とにかく汚れは時間の問題、調理中は布巾を常にそばに置いて、汚れたそばから拭き取ります。まだ濡れているうち、まだ温かいうちの応急処置がものをいうのです。ほんの一瞬の無精が、時間の経過とともに、十倍、百倍の労働になると胆に銘じてね。

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