暑い国の食べものだから

2008年8月掲載

暑いですね。

こんなときは、ひたすらからだを休めることにいたしましょう。子どものころの夏休みの正しい過ごしかたを思い出してください。

朝早く起きて、涼しいうちに朝ご飯を食べて、その日のホームワーク(宿題)は頭の冴えている午前中に終え、夕方の涼しくなる時間帯まではなにもしない。

なるべく外出時の直射日光と室内の過度な冷房を避けて、汗をかいたら顔や手を洗ったりするだけでもリフレッシュになります。庭で行水とはいかなくとも冷たいシャワーを浴びて、ちょっとだるくなったら昼寝でもしましょうか。水分をたくさんとって、陽が落ちたら夕涼みがてら、今夜の買い物にでも出かけましょう。

ここからは大人になって許されること。夏の夜は食べたい物だけを少しずつゆったりと、アペリティフだけでもかまわない。食事を摂るのはけっこうなエネルギーを使うので、また汗が出てきます。夕食後はほぼ体温と同じ湯のシャワーを浴びて、映画を見たり本を読んだりしながら、夜更かししてもいいから眠くなるまで待って、そして寝ます。

これがバカンスです。生来働き者の日本人は、夏でも無理に働いて、夏バテ防止にと消化の悪い物を食べて、休みの日にはどこかへ行かなくちゃという強迫観念にかられて、秋に体調を崩したりします。じつは犬も猫も人間も、夏はやせてエネルギーの消費を抑えてじっとして、秋になったら肥える――ぶよぶよ太るのではなく栄養たっぷりに肥えるのです。目も耳も舌も肥えて、しっかり働いて蓄えましょう。冬のために。

春夏秋冬、四季によって私たちのからだは変化します。食べものと、季節と、自分のからだを同調させると、じつに毎日が楽ちんになります。

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