暮らしの引き出し
流れるがごとしでありたい

夏はミントを育てましょう。ブーケにしてコップに差して。ミントの葉はよく洗って、ちょっと揉みながらボウルに浮かべて、しばらく待てばミントの香りが水に移ります。葉を捨てて、洗顔の最後のすすぎに使うと、なんともさっぱりとします。暑い国ではミント水はリフレッシュの象徴です。大理石のボウルにミント水を張って召使いが来客に差し出したり、廊下の隅のコンソールに置いて手水鉢(ちょうずばち)としてもてなします。

大理石の床に靴履きの生活ならば、それも素敵ですが、日本の場合は床に水をこぼされたりするとかないませんから、ここはひとつ、ミントの香りのする「おしぼり」で、日本独自のホスピタリティ(=もてなし)をアップグレードいたしましょう。

ハンカチサイズの、できればオーガニックコットンのタオルを半ダースほど、ミントの香りが移った水を張ったボウルに浸して、固く絞ります。広げてふわふわにして優しく2つ折りにしたら、さらに3つ折りにたたんで(ロールにすると居酒屋みたいだからね)、重ねてジップロックに封をして、冷凍庫に入れておきます。

汗だくになって帰った家族、あるいは来客にこれを1枚ずつ差し出すと、なによりのもてなしになります。来客の場合は、冷凍庫から冷蔵庫に移しておきます。なぜなら、凍りついてカチンカチンのタオルは、家族は愉しみますが、はじめての来客は驚きます。そういった不自然なイベントは控えます。

さて、ほどよく冷えたタオルを小さなバスケットやトレイに載せて差し上げます。使い終わったタオルもそれに載せておけるように。直接手渡しだと、とくに使い終わったタオルを相手はどうしていいか困りますし、汗は拭いたそばから出てきますから、どのようにも気兼ねなく使ってほしいからです。

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