暮らしの引き出し
流れるがごとしでありたい

ものを生み出す、クリエイティブな歓びの場が台所です。

そこで、あなたはいったいなにを生み出すのでしょう。朝、昼、夜、台所に立つ時間を考えてみましょう。1年を通して、自分の食生活にぴったりの必要最低限の設備を充実させることが、あなただけのキッチンの個性といえます。

では、設備にはなにが必要でしょうか? 材料を洗って、切って、煮炊きする。ほんとうにシンプルな作業です。洗うための水場、切るためのまな板、煮炊きするためのコンロが基本です。キャンプならこれで充分ですが、住宅での水場、流しには上水道と下水道が必要です。まな板を置いて切った物を下ごしらえするためにカウンターが必要です。

コンロはガス、電熱、電磁と熱源を使う場所ですから、煮たり焼いたり揚げたりと、熱した空気を排気するための換気扇が必要です。食べものの好みによって、コンロや天火やオーブンなどの設備を加えてゆきます。ただし、ひとつ設備を増やすことは、手入れの大変さもともないますから、優先順位を決めて、容量や機能選びは慎重に。

次に作業の順序を考えます。作業の順序とは動線のことです。つまりレイアウトのことです。絶対条件として、換気扇は外に面していなければなりません。そうすると台所の位置や向きは換気扇の取りつけ位置に左右されるかもしれませんね。換気扇が、隣の家のベランダや寝室に向かっているとまずいですから。

換気扇の取りつけ位置が決まったら、そこがコンロの設置場所というわけです。コンロの隣には調理台、そしてその隣には流しと水切りの場所、そして冷蔵庫の順にあれば作業効率がいいはずです。この順序が右から左へ、左から右へと逆であっても、作業的には馴れてくれば使いにくいことはないのですが、冷蔵庫だけは扉が左右どちらにも取りつけ可能なタイプを選んでおいたほうがいいでしょう。

将来引っ越しする人、新築する人、以上のことをチェックポイントに。

給水と排水と換気、この3つの条件を必須とするキッチンとバスとトイレを合理的に、理想的に配置できるならば、家はもっと快適になるでしょう。家の設計を考えるにあたっては、最優先事項としてこのことを思い出してください。

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