暮らしの引き出し
対照的な2種の床材

バスルームの床材は、どのような基準で選んだらいいのでしょう?

家のなかで素足になって直接床材と触れる機会があるのがバスルームですから、なによりも足ざわりの気持ちよさを優先させればいいと思います。

バスタブを中心とした水まわりの床は、他の床面との段差をつけて、防水を施して、ほんの少し低くして排水口を設けます。掃除のためだけでなく、万が一浸水した場合でも、被害を最小限にくい止めるための防御策です。床材は、タイルや大理石などの水はけのよいものがいいでしょう。お風呂上がりやシャワーのあとに、ひやりとした冷たさや、滑る危険性はバスマットで補えます。

外国のホテルでは、バスルーム全体に大理石を張ってあるのを見かけます。見た目はとても美しい大理石ですが、これは靴履きの生活を前提としているためで、お風呂上がりにはタオルのスリッパが用意されております。

水まわり以外のバスルームの床は、香りのある杉や松、檜などの板張りも気持ちいいですし、サイザル麻なども素足に心地よい素材です。板張りの場合は、無塗装か、木の呼吸を妨げない天然の塗装や仕上げにしましょう。船のデッキのように。

防水塗装をしたコルクや、ビニールクロス、リノリウムなどの滑面の床材は、水気を吸い取らないからと、一見理にかなっているように思えますが、かえって、足の裏の湿気や汚れが床材の表面に残って、風呂上がりだけでなく急激な温度差や、梅雨の季節にもべたべたとした気持ち悪さが残りますし、カビの温床にもなりかねません。

水を使う場所には、むしろ水分を吸って蒸発する作用、つまり呼吸をする素材を選んで、風通しをよくして、いち早く乾燥させることを心がけましょう。

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