暮らしの引き出し
静けさと美しさ

ベッドルームにやすらぎを確保するにはどのような方法があるでしょう?

カーテンにドレープをたっぷりとることも、壁を布張りにすることも、部分敷きのカーペットやラグ、そしてベッドの上のリネン類も音を吸収してくれます。このように布は装飾や保温といったほかに、吸音効果にすぐれています。

たとえばタペストリー。壁にかけた美しいタペストリーは、眺めているだけでいい夢を見そうですが、ひと昔前までは、すきま風を防いだり、静けさを確保するための手段でもありました。西洋の石造りの建物においては、冬はしんしんと寒さが伝わり、音もよく響きます。室内にペルシャ絨毯やゴブラン織りを張りめぐらしていたのもそのためです。

アメリカの東海岸に点在していたシェーカー教徒の集落の建物は木造ですが、やはりすきま風を防ぐために布やキルトで壁を覆っていました。壁の上部に細長い幅木を張り巡らせて、その幅木にはペグと呼ばれる木製のフックを規則的に取りつけていたのが特徴です。そこに冬は覆い布を吊るして、夏は取り去る。装飾でなく美しい実用のために。

現代の生活にふさわしい、すてきなアイデアがあります。枕元に布張りのスクリーンを置くだけで、窓からの騒音を嘘のように緩衝してくれます。中身には吸音材として綿やウレタンクッションなどを詰めるといいでしょう。もっともっと手軽なアイデアは、ガーデン用のフェンスをスクリーンや屏風のように組んで、ベッドヘッドを囲います。そこに四季折々にふさわしいテキスタイルや大判のショールを掛けるだけです。

静けさと、やすらぎと、芸術性と。美しいテキスタイルは、このように使います。

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