暮らしの引き出し
亜麻のカーテン

外の音や光や熱が伝わるベッドルームの窓。安眠のためにはどういった工夫ができるでしょうか。もうひとつの空気の層を設ける。たとえば、窓ガラスを二重にする、和室なら内側に障子を設けるのも効果があります。窓辺にカーテンをかけるのはもっとも手軽な方法ですが、では、どういった素材を選べばよいのでしょうか。

亜麻布、いわゆるリネンはシーツ素材としてひところブームになりましたが、じつは、亜麻布はベッドルームのカーテンとして、もっともふさわしい性質を持っています。たとえば、亜麻は繊維が長いので毛羽が立ちにくい、つまりホコリが出にくいために空気を汚しにくい。この点だけに限るならば、絹や化学合成繊維もそうですね。

そして、湿気をすばやく吸収して発散させる性質は、亜麻布自身にもカビの発生を抑える効果があり、さらに部屋に湿気がこもるのを防いでくれる。和室の場合は和紙を貼った障子がこの役目を果たします。さらに亜麻は夏涼しく冬に暖かく部屋を保ちます。

その他の特徴としては、耐久性と相対しての価格、静電気が発生しにくいために汚れにくいこと、洗濯機で洗えるメインテナンスの簡単さ、陰影の美しさ、さまざまな部屋のスタイルにマッチすることなども含まれますが、そういった総合的な意味で理想的といえましょう。

ダブルカーテンに仕立てるときは窓側に白、内側にナチュラルを使うと、色の相性のよさもさることながら、白は日光を反射してナチュラルの色やけ(亜麻は陽に晒されることで白くなります)を防ぐ役目を果たしてくれますし、二重にすることで空気を多くはらみ、断熱や吸音にもすぐれています。

現在ブラインドをお使いの場合には、内側にさらにドレープの分量や長さをたっぷりとった亜麻のシングルカーテンを垂らすとよいでしょう。光を調節するブラインドと音や熱を遮断するカーテンを併用する方法です。なかなか日本では見かけませんが、外国では一般的ですし、装飾的にも美しい取り合わせだと思います。

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