暮らしの引き出し
入浴という行為について考える

バスルームを考えるうえで大切なのは、これまでにどのような入浴法をしてきたか、それはからだにとって、環境にとって、エネルギー的に見てどうだったか? バスルームの設計にあたっては、自分や家族の入浴スタイルを改善するよい機会です。それは、ずっとあたりまえだと思っていた習慣に疑問を投げかけることからはじまります。

いきなり熱い湯に肩まで浸かっていた人、よくぞいままでご無事でした。それはむかし、風呂場がとても寒くて、頭の上を冷たい風が吹き抜けるような環境にあった時代のスタイルです。そろそろ年齢のことも考えて、危険な入浴法は改めましょうか。

手足を伸ばせる大きなバスタブに毎晩ちがった入浴剤を入れ、あふれるほどの湯に浸って、さらにシャワーを浴びるのですか。外国では一般的に、ふだんはシャワーでからだを洗ってすませます。シャワーカーテンはそのためにあります。バスタブに浸るのは休日などにリラックスするためで、湯量も半身浴程度、洗うのが目的ではないようです。

シャンプー、リンス、ボディソープに入浴剤、そして強力なカビ取り剤やトイレの洗浄剤……。ものごとを清潔に保つための補助用品ですが、これらのものを一家が1日に使う分量、さらにはすべての人が使う量を想像してみてください。

清らかな水の湧く国の、水の文化はこのところ目覚ましく進化しています。水はけのよいタイル素材や汚れを付着させない表面加工、水だけの洗浄や汚水の浄化を可能にするマイクロバブルやナノバブルなど、応用化学技術によって夢のような製品が開発されて、節水と同時に水を汚さない工夫をしています。バスタブ、シャワー、トイレ、洗濯機、あわせれば従来の半分以下の水量で同じ快適さを得られる製品も登場しています。

これらのショウルームへはなかなか一般の人は足を運ばないようですが、ふだんから訪ねて技術の進歩を知っておくことは、リフォームや新築の計画をするうえでの基礎知識となり、自分の入浴スタイルを変えるヒントにもなります。活用しましょう。

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