暮らしの引き出し
心地よさの出発点

寝具は誰に見せるものではないから質素なものでいい。汚れが目立たないように色や柄物を選ぶ。毛布は肌に直接掛けたほうが暖かい。硬いマットレスはからだにいい。安眠枕、健康枕……これまで信じて疑わなかった理屈は、まっさかさまだったでしょう?

それではもうひとつ、あなたの固定概念をくつがえす話をしましょう。ベッドを買い替える前に、天然素材の上質の寝具を揃えましょう。これで寝心地のよさは8割以上得られます。気持ちよいゆるさの寝巻き、ストレスを感じさせない下着、あなたの肌がいつも清潔で優しい布に触れていれば、やがてそれは肌理(きめ)にも、表情にも、ふだんのしぐさにも現れてくることでしょう。肌の接するところからはじめるのが、気持ちよく眠る基本です。

そして最後にもうひとつ、直接肌に触れるものは、新品を買ったらまず洗いましょう。多くの人が新品はきれいだと思っており、パッケージから出してすぐに身につけるようですが、これは大いなる誤解です。

糸を紡いで織って裁断して仕立てるまでに、たくさんの人の手に触れています。また、見た目をよくするために染色したり、漂白したり、蛍光剤を使ったり、プレスをしたり……。なかにはアレルギーの原因となる化学物質が付着していることもあります。

裏返しにして、縫いつけられた硬い生地のブランドタグをはずしましょう。肌に触れると傷ついてかゆくなる原因です。不要なものをはずしたら、洗剤なしのぬるま湯で洗って糊抜きします。生乾きになったら、そのまま裏側からアイロンをかけてみましょう。

布目を整えてハンガーに吊るした状態で、ほら、あなたの選んだものがはじめて正体を現しましたよ。布の柔らかさ、光沢、縫いの針目、糸の種類など、細かいところまで観察すること。それは代価に値するものでしたか? そうやって失敗と成功を繰り返し、見る目を培ってくださいね。

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