暮らしの引き出し
分類することの意義

お片づけ地獄からの脱出はいかがでしたか? 頭で考えるだけでは、めんどうそうで憂鬱になるかもしれません。けれど、一度でも実践した人なら、なんてらくちんな方法でしょうかと、これまでの徒労が嘘のよう、遠くに感じられるはずです。あれこれと案ずるよりも、簡単なことからすぐに手をつける。美しく暮らすための近道です。

水だけで洗ってみれば、水の能力に感動することでしょう。よいスポンジを使ってみれば、なんと少しの労力で汚れが落ちるのかと感動することでしょう。

それでは、柔らかいご飯の粒を想像してください。空気に触れると硬化し、他の汚れと複合する。時を経て、強力な接着剤になります。汚れの性質はこれに同じ。放置する時間に比例して落ちにくくなります。

食器を洗うプロセスは、家じゅうの掃除にも活用できます。素材を知って、汚れの質を分類します。ひとつの道具でできることでまとめます。ハタキや羽根箒(ボウキ)でほこりを払う日。掃除機で吸い取る日。乾いた布で拭く日。水拭きの日。石鹸を使う日。アルコールで拭き取る日。表面を傷つけないように、なるべくインパクトの少ない手段からスタートします。

ものとものはくっつけないこと。均等に隙間を持たせて、つかず離れず配置しましょう。塞いだり、覆ったり、家のなかにデッドがあってはならない。風通しよく、季節が感じられて、家のなかにあるものはどれもほどよく手入れされて、生きていること。

なにからなにまでこと細かにめんどうを見たとしても、すぐに散らかるし、汚れてくるし、私たちの暮らしはいつも気持ちいいわけではないとは、誰しも思うことです。

でも、ある日あるとき、すべてが救われるような一瞬の心地よさを感じ取れたなら、それでいいでしょう?

サイドメニュー トップ 関連コラム もうひとこと サイドメニュー ボトム
トップページ プライバシーポリシー サイトマップ
NatureNetは 株式会社青木コンセプト事務所 が発行するオンライン・マガジンです
Eyes on the Globe