暮らしの引き出し
浴室には3種の明かり

バスルームでは、安全性と視認性とリラックスのための照明が必要かと思われます。安全性は、滑ったり転んだりしないための全体照明。視認性は、鏡を見るときに影のできない正面からの明かり。リラックスのための照明は、天井に埋めこんだダウンライトで床を柔らかく照らすもの。これらを朝、昼、夜、さらに使い途に応じて組みあわせます。

シャワーブースやバスタブのすぐ近くに、全体を明るく照らす蛍光灯をつけると安全です。入浴中は、ものがよく見えないと事故につながりかねません。そしていちばん大事なのは、掃除するときに、かすかな汚れでも見てとれることと、カビなどの発生をいち早く発見できるよう十分な明るさが必要です。不潔な浴槽は感染症などの原因になります。もしも介護などで入浴させる場合には、バスタブに仰向けになったとき、光が真上についていると眩しいですから、光源を壁際か少しオフセットさせて取りつけます。

正面からの照明は、ひげ剃りや化粧をするときのために、視認性の良さを実現します。洗面台の正面には大きな鏡、たとえばその両サイドを10cmくらいの幅でくりぬいた中に照明器具をしこんで、鏡と同一面に揃えた磨りガラスのシェードにするアイデアはいかがでしょう。鏡の上に直接取りつけられるリネストラランプなども美しい照明です。正面からの照明で思い出すのはマリリン・モンローの化粧台。丸いランプが鏡のまわりにをクリスマスランプのように取り囲んでいましたね。あれも顔の凹凸による陰影で、化粧の塗りムラなどを見まごうことのないよう工夫されていたものです。暗い部屋で化粧をして外出すると、陽の光は残酷ですから……。

ゆったりとバスタブに浸りたいとき、蛍光灯も、鏡の照明も消して、調光できるダウンライトだけを点灯してみましょう。直接光が目に入らず落ち着いた感じが生まれます。バスルームにトイレが併設されているときも、このほうがリラックスできるでしょう。

そしてなによりの効果は、バスルーム全体がとても上品な雰囲気に包まれることです。

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