暮らしの引き出し
鏡よ鏡、鏡さん……

鏡はドクターです。プライバシーを確保できるバスルームでは、自分のからだと向きあって、その変化を毎日見ることができます。姿勢の曲がり、体型の歪みや皮膚に現れた異常などの発見につながります。健康維持は、よく見ることから。

プレゼンス=全身を映せる姿見、プロファイル=横顔を見ることのできる三面鏡、ディテール=拡大できる凹面鏡があると完璧ですね。

新築の際は、姿見のための鏡を壁にじかに貼るとバスルームを広く感じさせます。鏡を注文するときには、面取りなどの加工を施すと鏡の縁に光が屈折して、なんとも優雅です。あるいはアンティークの額縁に新しい鏡を入れて、ピリオドスタイル(時代趣味)を醸し出すのもいいでしょう。既製の姿見は、強度のある金具で吊るすこともできます。いずれも、壁の下地がそれに耐えうるかの調査が必要なので、大工さんに依頼します。

ときに鏡を貼ったドアを見かけますが、開閉するたびに衝撃があって危険ですし、鏡の重さにドアのヒンジが耐えられなくなり、事故につながりますのでやめましょう。

作りつけのウォールキャビネットでは、洗面カウンター上部の収納棚のすべての扉面を鏡貼りにして、正面鏡に接する左右の扉を観音開きにすることで、三面鏡が実現可能です。これは一石二鳥ですね。ヘアセットやドレッシングルームとして期待できそうです。

凹面鏡は、伸縮するパンタグラフの先に丸い鏡をつけたものが輸入品で手に入ります。英国のホテルでよく見かけますが、これはビスで壁面に取りつけるタイプとスタンド式があります。この拡大鏡には照明を内蔵したものもあり、紳士たちは顔の近くに引き寄せて、鼻毛を抜いたり髭や眉のかたちを整えたり、髭の剃り残しなどをチェックするのに使います。淑女はもちろん化粧を念入りにチェックします。子どもにとっては魔法の鏡。

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