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 松浦さん 男性 1958（年生まれ） 兵庫県西宮市 教師田んぼをぬって流れる用水路をのぞくと、水面に写る星座と一体となって蛍の灯が……。30年前には、わが故郷、和歌山のどこででも見られためずらしくない光景です。いまとなっては、星も蛍もどこへいったのか？ 松谷さん 女性 1974 兵庫県小野市 会社員大阪の工業地帯にある私の生まれ育った町の川は、夏になると異臭を放つ、そんな川だったので、“蛍のいる川ってどんなところなんだろう……？”と思っていました。社会人になり、いまの町に住むようになって2年、この夏はじめて蛍を見ました。あっちにもこっちにもフワフワと飛ぶ蛍の光は、はかなげな、幻想的な、不思議な光でした。 丸山さん 男性 1957 東京都豊島区 会社員10年ほど前、ボルネオ島の、インドネシアとの国境近くのマレーシアのある町に行きましたが、そこにはこの世のものとは思えない蛍の楽園がありました。街中のある一角（かといっても非常に広い〜1haぐらい？）の野原一面に蛍が群生しており、光のカーペットと化していました。1匹1匹の光のあいだに隙間はなく、暗い部分のない一面光の野原に、時間という観念はなくなっていました。 昔、“蛍”だったか“ほたる”だったか、映画があったかと思いますが、その映画を観たときの感動どころの話ではありません。日本でも、昔は同じようなことがあったのかもしれないなとは思いました。また機会があれば行きたいのですが、時期をずらすとまったく見られないでしょうから、むずかしいものです。 密島さん 男性 1976 横浜市神奈川区 会社員私が小学校くらいのころ、父の実家に遊びに行ったとき、従弟のお兄さんと近くの田んぼに蛍を捕りに行きました。田んぼの横の水路が蛍でいっぱいだったのをおぼえています。捕った蛍は、家に帰り蚊帳のなかに放しました。その夜は、蛍を見ながら寝ました。いまでも、蚊帳のかび臭いにおいをかぐと、あのときの蛍が頭のなかによみがえります。 森田さん 男性 1964 東京都品川区 自営業いつも岩登りの練習に行く三つ峠の山頂直下でキャンプをしていたおり、蛍の乱舞と町の夜景の調和は、忘れられない美しさでした。 |