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 サッカーに多い“ケガ”  打撲(筋挫傷) 


【メカニズム】筋肉内の血腫により、動きが制限され、痛みが起こる


1)大腿部の打撲
強い打撲を受けると、筋線維の損傷がおき、筋膜内に徐々に出血が拡がって内圧が上昇し、痛みが増します。とくに膝に近いところの打撲は、膝の屈曲に影響して競技に支障をきたします。この症状は軽いコンパートメント症候群です。本来の定義である神経や脈管の圧迫による症状はありませんが、スポーツ選手の場合、スポーツによって筋血流が増大するために相対的な内圧の上昇が起こり、結果として痛くてプレーできないことがあります。
打撲直後から痛む場合もありますが、2〜3日過ぎた頃から急に痛み出すこともあります。大したことがないと思っても、圧痛(押して痛むこと)が強い場合は、甘く見ずに、しっかり治療をしたほうがよいでしょう。

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2)下腿後面(ふくらはぎ)の打撲
ふくらはぎには下腿三頭筋(ひふく筋とヒラメ筋)があり、これは足関節を底屈させたり、ジャンプ着地の際に遠心性の収縮(エキセントリック・コンストラクション)を行う大事な筋です。 筋のコンパートメントが大腿部に比べて小さいので、打撲によるダメージが軽くても、痛みが強く出ることがあります。
3)腰部の打撲
サッカーに限らず、コンタクトスポーツでは多い傷害部ですが、打撲として問題となるのは、下部肋骨と腸骨稜の間です。この部位が強い打撲を受けると、体幹をひねる動きに支障が出て、痛みも強く、回復には10日程度要することがあります。 下部肋骨にかかった腰背部の打撲では、腎臓の損傷を合併することがありますので、血尿のチェックが必要です。



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