その4 デジタルカメラで梅を撮ってみよう |
春間近! 咲きはじめた春の息吹を撮りに出かけよう。 |
早春から春先にかけて、梅や桜などの花が咲き乱れます。離れて見ていると、きれいでまとまりのある花のように感じますが、いざ撮影しようとすると、かなりむずかしいのがこの種の木に咲く花です。今回は梅をテーマに撮影し、マクロ撮影などのテクニックを紹介していきましょう。 |
被写体=花に近づいての“マクロ撮影”、そのポイントとは。 |
1)“マクロ撮影モード”に切り替える
花にかぎらず、クローズアップ撮影の場合は、まずモードを“マクロ撮影モード”に切り換える必要があります。マクロモードに切り換えることによって、近距離にある被写体にピントを合わせることが可能になります。 自分の使っているデジタルカメラの場合、何cmまでが通常撮影で、何cm以内ならマクロ撮影モードを使用すべきかを取扱説明書などで確認しておきます。あわせて、自分のデジタルカメラでどこまで被写体に近づいて撮影できるか(最短撮影距離)も確認しておきましょう。 |
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2)ピントの合う“範囲”に注意
マクロモードでの撮影など、近距離の撮影では、ピントの合う前後の幅が極端に狭くなることを知っておく必要があります。 左の図で花にピントを合わせた時に、A〜Bの範囲にある物にピントが合うとすれば、この幅を被写界深度といいます。この被写界深度の外にある物にはピントが合わず、ボケて写ります。 被写界深度は、ピントを合わせる被写体の距離が近ければ近いほど、狭く(浅く)なります。また、ズームレンズでは望遠側にすると、被写界深度はより狭くなります。 通常の記念撮影などなら、人物にピントを合わせると背景の建物などにもある程度ピントが合います。こういった場合の被写界深度は、数十mということになります。しかし、機種やそのときの撮影距離にもよりますが、マクロモードでの花の撮影などでは、被写界深度が数cm〜数mmと非常に狭くなることが多くあります。ですから、ピント合わせは慎重に行う必要があります。 |
3)液晶モニタを使用して、構図を確認
一眼レフでないカメラの場合、撮影するレンズと、被写体を見るためのファインダーが別々で、離れています。このため、通常の撮影ではとくに気にする必要はありませんが、近接撮影の際には、ファインダーで見えている部分と、撮影用レンズで写しとる範囲にズレが生じます。これを“パララックス”といいます。 このため、近接撮影の際には、必ず液晶モニターを使用するようにしましょう。液晶モニタではレンズを通った光(画像)を一眼レフと同じように見ることができ、パララックスは発生しません。 *Canon PowerShot Pro 90 ISのように、液晶ビューファインダーを採用している機種では、レンズを通った光(実際に写る画像)がそのままファインダーに表示されるので、パララックスはありません。 |
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![]() 被写界深度の“狭さ”を 積極的に利用しよう ![]() |
![]() 花を際だたせる、 背景と光線を選ぼう ![]() |
![]() “前ボケ”などを利用して、 画面を整理しよう ![]() |
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