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上りより下り坂で 起こる筋肉痛 |
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運動による筋の損傷のイメージの図。エキセントリックな筋収縮で、筋肉に運動刺激が伝わり、筋肉が損傷すると、その部分が筋肉痛になるのだ!(Waterman-Storer.MSSE, Vol.23,1991) |
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筋肉痛は、筋の細い繊維損傷から起こるものとされていますが、その時間的なずれや炎症との関係、また、3~5歳の幼児期には筋肉痛が起こらないことなど、まだわかっていないところがたくさんあります。しかし、現在ではいろいろなことが研究によって解明されてきています。
筋肉の収縮様式に、エキセントリックという筋収縮があります。これは、腕相撲や綱引きで、相手の力のほうが強いために引っ張られてしまう状態、あるいは下り坂でスピードが出ないようにブレーキをかけて走るとき、着地する足に体重がかかるために筋が引っ張られる状態で起きる筋収縮なのです。そして、筋肉痛を引きおこすのは、このエキセントリックな筋収縮をおこなったときのみ。つまり、筋肉痛はエキセントリックな筋の収縮によって起こる、筋あるいは結合組織の損傷が原因であると考えられているのです。
したがって、ランニングについていえば、上りよりも下り坂で、いかに着地でブレーキをかけずに走れるか、さらに疲れてきたときに、できるだけフォームを崩さず、重心の真下で、地面に足を接地しているようにするのが、筋肉痛を起こさないポイントになるのです。 |
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