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■ | 心肺機能が向上する | ゆっくりとしたペースで走るための筋収縮エネルギーは、有酸素性機構によって作られます。前回も話しましたが、有酸素機構とは、筋収縮のエネルギーを供給するシステムの1つで、酸素と脂質などの化学反応時に発生するエネルギーによって、ATPを合成します。有酸素機構によって、筋収縮のエネルギーの多くがまかなわれる運動は、有酸素運動と呼ばれ、一般的に、運動強度の低い運動は、有酸素運動になります。まさに、ゆっくりペースでのランニングは、有酸素運動そのものなのです。
そして、有酸素運動では、筋収縮のエネルギーを作るために必要な酸素は、呼吸によって肺で血液中に取りこまれ、心臓の収縮によって血液は全身の筋肉へとゆきわたります。ですから、ゆっくりペースで走りつづけることによって、無理な負担をかけることなく、心臓や肺の働き(心肺機能)を向上させていくことになるのです。その結果、より多くの酸素が筋肉に運ばれるようになり、わたしたちはラクに走りつづけることができるようになるのです。 |
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■ | 長距離向きの筋肉が 鍛えられる |
このように、“ゆっくり走る”と、心肺機能が向上し、しかも長距離向きの筋肉の機能が重点的に向上していくのです。これが、“ゆっくり走る”と速くなる、理由なのです。 |
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(文:水村 信二) |
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