[環境経済入門]
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ケーススタディ・レポート
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第4回 仙台市[リーディングエコプランせんだいの平成13年度実績に係る〜環境報告書(概要)]
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さて、そんなふうに、あれこれと考えながら読み進めるうちに、自治体らしい表現を見つけました。

目標を設定し、実績を評価し……これは、いままでの企業の報告書でおなじみだった構図ですが、仙台市役所は、その行政サービスを次の3つに分類しています。

報告書では、こういう説明です。“職員の努力の成果が表れやすい[オフィス系]、お客様の数や利用回数に左右される[市民利用施設系]、処理量などが影響する[事業系]”……グッド・アイデアではないでしょうか?
 
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市役所内などの[オフィス系]で働く職員の方々には、目標を設定して、紙ゴミの削減や省電力などに取り組んでいただく。この部門に関しては、総じて効果が表れているとの報告です。

[市民利用施設系]の例は興味深いもの。つまり、こうした施設でもエネルギー利用量の削減などを目標として取り組んでいるものの、新しい施設がオープンしたことにより全体量が増加してしまっているという報告なのです。でも一方で、新しい施設を利用して、その恩恵に浴した市民も少なからずいるということでしょうから、まさに“痛しかゆし”ということになりますね。

[事業系]に含まれるのは、清掃工場や、交通局、下水処理場などです。水道使用量の削減などでは計画が達成できているものの、灯油消費量や廃棄物排出量には改善の余地がありとのこと。たとえば、灯油消費量は、寒い冬だったせいで、市バスの暖房用需要が増加したため……つまり、住民にとっては、快適な通勤通学だったかもしれませんよね。これも“痛しかゆし”の例。下水処理場でのエネルギー消費量削減などは、まさに、住民ひとりひとりの心がけが、計画達成の“前提条件”のような気もします。
 
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[リーディングエコプランせんだい]の数値目標についての……平成13年度の実績と評価
7つの基本方針を、24の項目に数値目標化したもの。各部門の、数値上の達成率・評価を表しています。ここでは、電力消費量と都市ガス使用量のみ抜粋。
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