[環境経済入門]
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ケーススタディ・レポート
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第3回 オムロン[環境報告書 2002]
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[社会的パフォーマンス]のパート、その冒頭にある“企業市民宣言”。いわく、“私たちは、社会の一員であることを自覚し、「よりよい社会」の実践を目指し、誇りをもって企業市民活動を行います”とのこと。
 
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オムロンの企業としてのありようがそのまま、社会がよりよく、暮らしやすくなることにつながっていく……そんな自負もこめた言葉に感じられます。そして、だからこそ、“企業市民”としての姿勢を確固たるものにする責任があるということでしょうか。

地球環境、社会福祉、文化芸術、そして科学技術といった分野の活動のなかでも、目をひいたものが2つありました。ひとつは、NPO“人道目的の地雷除去支援の会”に参加し、地雷除去センサー“マイン・アイ”への開発協力を行っているということ。それまで、地雷除去には金属探知機を使うやり方が一般的でしたが、これでは地中にある地雷以外の金属にも反応するため、非常に効率が悪い……。それに対して、地中にひそむ地雷を3次元で映像化する“マイン・アイ”なら、確実にその存在をキャッチし、除去につながるのだそうです。
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そして、もうひとつがこれ……“社会福祉法人 太陽の家”に対する取り組みです。オムロンは、1972年に日本初の身体障害者の方のための工場を設立するなど、障害を持つ方が社会と関わり、働くための場を作り出すことに力をそそいできました。そして現在も、社会復帰するための訓練施設として“太陽の家”の活動を支援しているそうです。

こうした活動こそ、“社会の公器”としての役割を自認する、オムロンらしさの一端といえるのではないでしょうか。

http://www.omron-taiyo.com/
photo すべての活動の最後に掲載されていたのは、“ステークホルダーメッセージ”。環境報告書として、なによりも大切なことは、一方通行に終わらないことではないでしょうか。さまざまなステークホルダーからの意見が寄せられたとしても、実際に、それを私たちが目にする機会はほとんどありません。今回の報告書に関して、印象を述べているだけではなく、“よかったところ”と“努力・改善を要するところ”を、同じ比重で掲載しているところに注目です!
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