[環境経済入門]
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ケーススタディ・レポート
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第3回 オムロン[環境報告書 2002]
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製品の設計 → 資材の調達 → 生産 → 物流 → 販売・使用 → リサイクル……この流れのなかで、いかに環境負荷の低減に取り組んでいるかを、分野ごとに紹介しているのが[環境パフォーマンス]のパート。

とくに、生産資材の調達については、取引先に“グリーン調達基準書”を配付して、それにもとづく予備評価を行っているとのこと。これは、“環境方針の制定”や“環境保全に関する組織の整備”などの組織の体制面から、“大気汚染防止法遵守のための排出物質の管理・評価”“製品アセスメントの実施”といった実際の取り組み活動など、18のガイドラインを示したものです。

2002年度からは、この基準による正式な評価をおこない、2003年4月より、環境保全活動への積極的な取り組みを評価・認定した取引先から優先的に資材を購入する予定だそう。いずれもすべて、環境保全のため、また、お客さまに環境に配慮した商品を提供するために、自らが取り組むだけでなく、リーダーシップをとりつつ、取引先であるパートナーへも環境への配慮をお願いしているということだそうです。
 
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オムロンのような企業の根幹をなすものは、やはり“技術開発”。そして、環境負荷削減に向けてのキーワードは、4R。つまり、◎法規制/健康への影響物質の不使用:REJECT ◎商品の省資源化、省エネ化、長寿命化設計:REDUCE ◎分離・分解しやすい構造設計などによる商品・部品・梱包材としての再利用:REUSE ◎再利用・再資源化しやすい材料の採用:RECYCLE……この4Rを軸に、具体的な方針をかかげ、技術開発に取り組んでいます。

ところで、“鉛フリーはんだ”という言葉を、目にすることが増えていましたが、正直なところ、くわしくわかっていなかったのです。これに関しては、切り替えの必要性から、どのような技術対応がされているかについてまで、くわしく説明されていて(12ページ)知識が得られます。いわく、酸性雨によって溶け出し、地下水汚染にもつながる鉛の使用を削減。および、鉛フリーのはんだ、めっきの工法技術の確立や信頼性評価の標準化、生産体制の整備に取り組んでいるとのことです。
 
photo [プログラマブルコントローラC200HE-CPU11]
信頼性、量産性の観点から、材料を選定した鉛フリーはんだを使用。
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