[環境経済入門]
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ケーススタディ・レポート
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第3回 オムロン[環境報告書 2002]
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〜技術力で、環境と人との調和をめざすオムロンの報告書は、“公器性の高い”企業ならではのビジョンに着目!
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表紙に書かれた、“地球環境に優しい公器性の高い企業をめざして”という言葉……“公器性”の意味は、なんとなくわかるような気もしますが、ちょっと聞きなれない言葉だなと思いつつ、ゴミちゃんはページをめくってみました。

トップページには、オムロンの企業理念体系と環境宣言が登場します……あ、ありました! “企業の公器性”とは、創業者が提唱した“社会にあって企業は公器でなければならない”という考えにはじまっていたのです。

そして、それは“経営の公器性”と“社会の公器性”からなり、オムロンの経営のバックボーンとなっているそうです。また、得意とする“センシング&コントロール技術”を生かして、環境負荷を低減し、新たな価値や市場を開拓することが社会発展への貢献につながるという企業姿勢……なるほど、と大きくうなずくゴミちゃんです。

もうひとつ、オムロンならではの考え方に、“最適化社会”というものがあります。これは、“人間と自然、あるいは機械が最適に調和していく時代、ないし社会”のこと。これも、創業者が提唱した理論のなかに出てくるものだそうで、この“最適化社会”にむけて、“社会への貢献、社員への貢献を大切にするという企業の社会性、公共性を重視した企業経営がこれからはより重要になってくる……”との言葉もみえます。

目次によると、今回の報告書は3部構成になっていて、[環境パフォーマンス][環境マネジメント][社会的パフォーマンス]が3本柱となっているようです。さらに、今年の特長のひとつとして、環境省、G.R.I.、経済産業省それぞれが定めた“環境報告書に盛りこむべき内容のガイドライン”を、参考にしている点があります。目次の横にならぶかたちで、それぞれのガイドラインのどの項目に対応しているのかが、明示されています。
ガイドラインについては、[環境報告書って、なんだろう?]の [A-2:表現方法や盛りこむ内容などの“きまり”は?] という項でも説明しています。
オムロンの環境経営の方向性と行動計画をしめすもの、それが“グリーンオムロン21”。5〜6ページの2ページをこの説明にあて、項目ごとに、2001年度の実績、および2005年度までの目標がひとめでわかるようになっています。また、最終的な目標として、“社会の発展/持続可能な循環型社会への貢献”をかかげ、“エコマインド”をベースに、5つの柱となる環境行動計画を明確にしています。

この最終目標こそが、いま、まさに環境報告書が向かおうとしているところ。つまり、地球環境のことを考えるだけではなく、企業として社会的、または経済的な側面についても、取り組みを明らかにすることが求められているということなんですね!
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