Think about Endocrine Disrupters!


01 環境ホルモンとは?


環境ホルモンはどれくらいで影響するの?

人体の成長や反応をつかさどるホルモンは、極微量で、てき面の効果を現します。その量を表す単位は、ピコグラム(PPt=1グラムの1兆分の1)、1ピコグラムとは、50mプールに目薬を1滴落としたくらいの量です。ですから、外部から侵入する“環境ホルモン”は、ほんの少しでも人体に多大な影響を与えます。また、性ホルモンや成長ホルモンは、分泌し作用する時期が、胎児期や乳幼児期などに限られています。大人がまったく影響されない量でも、時期によっては後生に多大な影響を与えることになります。


台湾の油症患者の子どもと健康な子どもの知能指数の比較

graph

[出所]摂南大学薬学部・宮田 秀明教授
[出典]『環境ホルモンのしくみ』 佐藤 淳・著 日本実業出版社・刊



70年代、台湾で食用油にダイオキシンが混入。その油を摂取した母親から産まれた子どもと、健康な子どもとの知能指数を比較したもの。妊娠後期まで胎児に必要な甲状腺ホルモンは母親から供給されますが、ダイオキシン類が母親の甲状腺機能に影響をおよぼし、子どもたちに十分な甲状腺ホルモンが供給されなかったことが、その原因と推定されています。




back