Digital Camera Basics
【Suwa's Tips】 知っておきたいこと


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 デジタル一眼レフとコンパクト……使いわけは?

デジタルカメラも、さまざまなタイプが市場に出まわるようになり、従来の銀塩カメラ同様、“自分に最適の1台”を選べるようになりなりました。

注目のデジタル一眼レフについては、【アップデーツ2001・04】でくわしく説明しましたが、コンパクトタイプにくらべて大きめのボディは、さすがに高機能の証……それでは、コンパクトタイプは携行性にすぐれていること以外に、利用するメリットはないのでしょうか? そんなことは、ありません。一眼レフタイプを使用しているユーザでも、コンパクトタイプのデジタルカメラを使用するメリットはあるのです。




◎“パンフォーカス撮影”なら、コンパクトタイプで

どのようなシーンでコンパクトタイプが活躍するかといえば、広角レンズを使用する場合です。銀塩一眼レフでは、超広角レンズでも焦点距離が20mm程度になってしまいますが、コンパクトタイプのデジタルカメラでは撮像素子が小さいため、わずか数mmというごく短い焦点距離のレンズを使用します。このため、あまり絞りを絞らなくても全体にピントの合う、パンフォーカス撮影が可能になるのです。

もちろん、デジタル一眼レフでもパンフォーカス撮影は可能ですが、焦点距離の短いレンズを使用するコンパクト・デジタルカメラのほうが、確実にパンフォーカスを得やすく、また絞りをあまり絞らずにパンフォーカス撮影が可能になるため、シャッター速度が遅くならず、したがって手持ちでも撮影できるケースが多くなります。

コンパクトタイプのデジタルカメラは、使用するレンズの焦点距離が短いため、ボケを多用する撮影は不得意ですが、広い範囲にピントを合わせるパンフォーカス撮影は得意といえます。このようなメリットを考慮に入れてカメラを使いわけるのが、これからのデジタルカメラ撮影の大切なポイントとなるでしょう。


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D30と200mm望遠レンズ(画角は1.6倍の320mm相当)を使用して撮影したもの。このように背景をボカす花の撮影やポートレートには、大きな撮像素子のデジタル一眼が適している。もちろん画質的にも有利。 Canonのコンパクトタイプ、PowerShot G1を使用し、絞り優先モードで、絞りをf5.6に設定して撮影。近景から遠景までピントの合った、パンフォーカスになっている。このときのシャッター速度は1/200秒、余裕で手持ち撮影ができるシャッター速度だ。コンパクト・デジカメならではの撮影ともいえるだろう。




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