見て学ぶ・ふれて考える 〜 行ってきました、社会見学!
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第8回 復元された大正時代の「家」で絵本に親しむ〜「三鷹市 星と森と絵本の家」〜
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ボンネットバスに揺られ、みんなが笑顔に!

家屋の復元には、伝統工法の知識と技をもつ職人たちが、欠かせない存在でした。その仕事の詳細を、武蔵野美術大学の学生たちが、解体、建設、完成にいたるまで、スケッチとメモで残しました。その記録をまとめ、絵本に仕立てたものが、「建築展示室」に残されています。写真やビデオに撮って残すという手法は簡単ですが、時間をかけて学生たちが描いた職人たちの姿、工法の詳細図、書きとめた言葉は、ほかのどんな記録よりも実感がこもっています。

かわいい『星と森と絵本の家』のシンボルマークは、全国から寄せられた1130点の作品から選ばれました。文字のロゴタイプは、児童館にいる子どもたちに字を書いてもらい、重ね合わせて作ったデザイン。これも、武蔵野美術大学の学生たちのアイデアです。スタッフもボランティアが参加しています。参加するのは、大人だけではありません。ここに通う子どもたちも「ジュニアスタッフ」として運営にたずさわっています。

そう、『星と森と絵本の家』は、来る人が参加して作り上げていく“家”なのです。どうしてこんなに多くの人が、大きな力を発揮してくれるのでしょう。「この施設を建設した意図や経緯、建築の過程を、参加してくれる人に、しっかり何度でも説明します。すると、 “自分もここで何かやってみたい”という気持ちが出てくるんですね。その気持ちが、思いもよらぬ新しい事を実現してくれます。」そう、築地さんは教えてくれました。

時がたつのも忘れ郷愁にひたっていましたが、そろそろ都心に帰る時間。次は私も何かやらせてもらおうと決心し、「休みにまた来ます!」というメッセージを残し、家を後にしました。

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ボンネットバス官舎の玄関だった「建築展示室」。家屋復元の資料が残されています。

バスの窓絵本に仕立てた復元の記録たち。

運転士の川村兼章さん文字のデザインとロゴがかわいい看板。

運転士の川村兼章さん左は、“星プロジェクト”が試作したソーラークッカー。看板は、家の復元に使われなかった古い部材を利用。

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