![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 借りていた道具を返却し、参加者が発見した珍しい化石を発表する時間になりましたが、その日は目立った収穫がなかったため、そのまま解散。ぼくらはもう一度、館内へもどって、室内の発掘場を見学することにしました。 この発掘場に屋根をつけてしまった露頭観察ゾーンは、その大胆な建築デザインもさることながら、ほんものの化石を“掘り出される途中”の状態で地表に残しているところも、素晴らしいアイディアです。 アンモナイトの破片、植物化石、アナゴードリセラス、メソプゾシア、サメの歯……それぞれの化石に添えられたプレートの文字を眺めているうちに、また発掘体験をやってみたい、という思いがこみあげてきました。あの屋外の露頭にも、ここと同じくらいたくさんの化石が埋まっているはず……そう思うと、なんだか悔しくて仕方ありません。 またいわきに来て化石掘りをやろうね、と家族で話していると、先ほどのツナギさんがやってきて、「これ、3つに割れてしまっているけど、サメの歯なんだ。お嬢ちゃんにあげるよ」と、黒くて小さな3つの破片をプレゼントしてくれました。 「8900万年前のサメの歯ですか!」とコーフンする父親、「ハッセンキュウヒャクマンネンマエ」が理解できない娘。しかし、すぐにそれが「すっごいむかし」であることを理解した娘は、「うれしー!」とニコニコ。家に帰ったら、とっておきの宝物ばかり入れている箱に、大切にしまっておくのでしょう。 もしも彼女が将来、化石ハンターか古生物学者になりたいと言い出したら、それは、この「すっごいむかし」のサメの歯がキッカケかもしれません。 ![]() |
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