見て学ぶ・ふれて考える 〜 行ってきました、社会見学!
第1回Honda「ハローウッズ」 第2回「都心の水辺でエコツアー」 第3回「筑波宇宙センター」 第4回「首都圏外郭放水路」 第5回「富士山・青木ヶ原樹海」 第6回「いわき市アンモナイトセンター」 第7回「江戸東京たてもの園 第8回「三鷹市 星と森と絵本の家」
第6回 8900万年前の世界につながる場所〜「いわき市アンモナイトセンター」〜
2
樹齢400年以上のブナやミズナラまで出現

借りていた道具を返却し、参加者が発見した珍しい化石を発表する時間になりましたが、その日は目立った収穫がなかったため、そのまま解散。ぼくらはもう一度、館内へもどって、室内の発掘場を見学することにしました。

この発掘場に屋根をつけてしまった露頭観察ゾーンは、その大胆な建築デザインもさることながら、ほんものの化石を“掘り出される途中”の状態で地表に残しているところも、素晴らしいアイディアです。

アンモナイトの破片、植物化石、アナゴードリセラス、メソプゾシア、サメの歯……それぞれの化石に添えられたプレートの文字を眺めているうちに、また発掘体験をやってみたい、という思いがこみあげてきました。あの屋外の露頭にも、ここと同じくらいたくさんの化石が埋まっているはず……そう思うと、なんだか悔しくて仕方ありません。

またいわきに来て化石掘りをやろうね、と家族で話していると、先ほどのツナギさんがやってきて、「これ、3つに割れてしまっているけど、サメの歯なんだ。お嬢ちゃんにあげるよ」と、黒くて小さな3つの破片をプレゼントしてくれました。

「8900万年前のサメの歯ですか!」とコーフンする父親、「ハッセンキュウヒャクマンネンマエ」が理解できない娘。しかし、すぐにそれが「すっごいむかし」であることを理解した娘は、「うれしー!」とニコニコ。家に帰ったら、とっておきの宝物ばかり入れている箱に、大切にしまっておくのでしょう。

もしも彼女が将来、化石ハンターか古生物学者になりたいと言い出したら、それは、この「すっごいむかし」のサメの歯がキッカケかもしれません。

前のページへ 次のページへ

地上へ総面積約400平方メートルの露頭観察ゾーン。ここでもスタッフによる発掘作業は継続中。

カツラの実地表のあちこちにクッキリと浮かび上がるメソプゾシアの化石。

クマの爪跡古代杉のヤニが固まってできた琥珀は、リアルな昆虫化石入り。

樹齢400年以上カメラを操作して遠くにある化石をアップでモニターに映し出すことも。

水の音いただいたサメの歯は黒曜石のよう。おそらくアオザメのものとか。

トップページ プライバシーポリシー サイトマップ
NatureNetは 株式会社青木コンセプト事務所 が発行するオンライン・マガジンです
Eyes on the Globe