![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 「はじめに筑波宇宙センターがどのようなところなのか、ビデオを見ていただきたいと思います」。 最初に宍戸さんが連れて行ってくれたのは、同じ建物内にある視聴覚室。15分間ほど広報ビデオを視聴すると、JAXA(宇宙航空研究開発機構)という組織の概要や、その中の一施設である筑波宇宙センターの活動内容がわかります。 1972年に開設されたこのセンターでは、主にロケットや人工衛星、国際宇宙ステーション、宇宙食などが研究開発され、日本人宇宙飛行士も育成されてきました。このビデオのナレーションも宇宙飛行士のひとり、土井隆雄さんが担当。土井さんは1997年に日本人としてはじめて宇宙船外での活動に成功し、2008年3月には、スペースシャトルで国際宇宙ステーションへ到達した人物です。 これから見学する施設の意味と役割、全体像などが把握できたところで、「それでは、おもてのバスへどうぞ」とガイドさん。なにしろ敷地面積は約53万平方mもあるので、見学ツアーの移動はバスを利用することになります。 見学者の一団を乗せたバスは、壁に大きく「S-2」と書かれた展示室の前で停まりました。フロアへ足を踏み入れた瞬間、天井までそびえる大きな箱のような、お祭りの山車のような物体が目に飛びこんできます。これこそ2008年1月から新たに展示されている月周回衛星「かぐや」の実物大モデル。 「かぐや」は あのアポロ計画以来の本格的な月探査機で、月の上空100kmの軌道をまわりながら、その起源や進化過程を解明するべく、元素や鉱物の分布、地形や表層の構造、重力分布など、さまざまなデータを収集しています。 「かぐや」に搭載されたハイビジョンカメラがとらえた月の大地、そして月の地平線の向こうに見える「地球の出」や「地球の入り」などの神秘的な映像が、大画面モニターいっぱいに映し出されると、ツアー参加者たちの間にため息がもれていました。 ![]() |
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