見て学ぶ・ふれて考える 〜 行ってきました、社会見学!
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パンを焼く窯?

命をつなぐドラマは「かえる池」にも潜んでいました。

「この池に、ヤマアカガエルが産卵するのですが、この蛙はふだんは森林に住んでいて、産卵期になると大挙して山を下り、日当たりのいい水たまりへと“産卵ツアー”に押し寄せるんです。で、産卵後は、また山をよっこらと上り、冬眠するんですよ」。

命がけの産卵を果たしているヤマアカガエルの母たちをねぎらいながら歩いてゆくと、トイレ発見。ここも、ただのトイレではなく、人間の糞尿を栄養分とし、分解する微生物により機能しているとのこと。来客が少ない時期は、スタッフはわざわざこの山の中のトイレへと出向き、微生物の餌を自ら供給するべく用を足すそうです。

さらに歩を進めると、石を組み上げて造られた窯がありました。

「これはキャンプをする子どもたちが、パンやピザを焼く窯なんです」。

ここ「ハローウッズ」では、四季を通してさまざまなプログラムが行われているのですが、そのひとつが「ガキ大将の森キャンプ」、小学4年生から中学生を対象にした30泊31日、つまり夏休みまるごと、キャンプ生活をするプログラムです。キャンプ初日に、全員に「生活道具」としてナイフが手渡され、テントで寝泊まりし、ロープワークや火起こしを学び、カヌーで川下りする。そう、30日間、不便で不自由、でもとびきり創造的な日々を送るわけです。

滑り出しこそ、家族と離れる生活に慣れず、ホームシックで涙ぐむ子どももいるそうですが、日に日に成長していき、終了後には、親もびっくりするほど、たくましく、いい顔になっているとか。なるほど、これは子どもにとっても、親にとっても、プラスになる経験だなあ、と感心しながら歩いていくと、視界がぱっと開け、見晴らしのいい棚田が広がりました。

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かえる池ミズスマシにアカガエルが命をつなぐ小さな池や沢。

森キャンプ1長ーい吊り橋を渡る子ども達の笑い声と歓声が森に響いています。

森キャンプ2「森のたまご」。中に入って、鳥たちの目線で森を眺めることができます。

森キャンプ3ここを渡ればムササビ気分?

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