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大きなオスのホンヤドカリが左のハサミで、小さなメスの貝殻の端をもって運んでいる。これは繁殖期を迎えたペアで、むりやり仲を割いて離しても、すぐにオスがメスをキャッチする。
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卵の孵化のため、メスは貝殻から身を乗り出す。この無防備なメスを、そばにいて敵から守るのがオスの役目。そして孵化を終えて数日後に脱皮した、からだの柔らかいメスと交尾するとペアは解消される。
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自由になったメスはまた卵を生み、孵化の準備が整うと再びオスにつかまる。が、オスは卵の父親でないことが多い。種の保存のため、オスは交尾のタイミングを逃がさぬよう、脱皮前のメスをキープする。
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孵化した幼生はゾエア幼生といい、全長約2mm。約1か月の浮遊生活のあいだ、多くの幼生が他の生物に食べられてしまう。残った何匹かが、小さな貝殻を背負ったヤドカリとして、磯に戻ってくる。
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