 |
■最初にかけた設備投資と、発電による費用の回収がポイント |
NN:マイクロ水力発電は、どのような場所に設置できるのですか?
東京発電:水道の送水管、下水の放水路、農業用水、治山堰堤(ちさんえんてい:森林や河川の管理用に設けられた堤防などの施設)、利用されなくなった古い発電所など、水と落差、圧力があるところなら、基本的にどこでもつけられます。あとは、経済的に見合うかどうかが、設置にあたっての判断基準です。
NN:経済性とはどのように判断するのですか?
東京発電:水力の発電量は水が落ちる落差×流量で決まります。そして、発電した電力を自家消費することもできますし、電力会社に売ることもできます。発電設備の設備投資とランニングコストに対して、どれくらい稼げるか、つまり発電量(kWh)がポイントです。また、年間どれくらい安定して水が流れているかで年間の発電量を計算し、設備投資を何年で回収できるかを試算します。
NN:マイクロ水力発電は、いままでにどれくらい設置されたのでしょうか?
東京発電:私たちが関わった発電所には、東京発電が所有しているものと、所有していないものとがありますが、川崎市、横浜市、東京都の水道設備で、全部で7か所あります。あと、伊豆半島にある老舗旅館が自家発電用に使っていて、その後使わなくなり放置されていた「廃止発電所」をマイクロ発電のシンプルな設備で復活させた例が1か所あり、合計8か所。また、現在建設中のものが3か所あります。
|
[マイクロ水力発電の設置例]
|
 |
 |
 |
都市に流れる水を利用する森ヶ崎水再生センター発電所(東京都の下水処理水を利用)。定格出力:177kW。
|
 |
 |
 |
 |
 |
 |
自然環境の中で、放置されていた廃止発電所を活用しての落合楼発電所。出力:100kW。 |
 |
 |
 |
 |
|
|
|
|