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(リユース・センター) リユースされる部品のストック。IBMのネットワークで、世界中の需要を察知
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(リユース・センター) テスト・センターに送られ品質保証される基盤
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(リユース・センター) 再生品の再生工程。パソコンは1台につき4時間かかるという
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(リユース・センター) 検証が済み、再び梱包されて、部品ストックへ出ていく部品
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(リユース・センター) ご覧のように、厳しい管理体制
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“リユース・センター”で、中古製品としても、部品としても再使用ができないと判断されたパーツは、“リサイクル・センター”に運ばれ、素材としてマテリアル・リサイクルされます。
リサイクル・センターでは、コンピュータやモニターが分解され、プラスチック、金属、ガラスなどの材料に分けられます。
IBM:リサイクル・センターの業務は、1)手作業による製品の解体、2)素材ごとの分別、3)鉛などの有害物含有部品の抜き取り、4)製品・部品としての機能を破壊することが主な内容です。
NN:機能を破壊する……とはどういう意味ですか?
IBM:リースやレンタル製品、および社内使用済み製品は、IBMの資産として帳簿に記載されています。廃棄されるとなれば、ソフトもハードもその機能を破壊して、資産として除却しなくてはなりません。たとえば、ハードディスクにはドリルで穴を開けるなどして、製品としての価値を破壊するのです。この手順や手法も、IBMコーポレーションのガイドラインで規定されています。
NN:コンピュータの分解は手作業なんですね。
IBM:コンピュータはサイズ・形状がまちまちですから、分解作業は機械化ができないのです。モニターはカバー(プラスチック)、ブラウン管、偏向ヨークなどに分解されます。ブラウン管は再生ブラウンへ、偏向ヨークは銅などの非鉄を回収します。
コンピュータ本体は、スチール製カバーを外し、中のカード(集積回路基盤)、HDDなどのユニット類をすべて抜き取ります。カードに装着された電池は破砕時、発火源になるおそれがありますので、抜き取り分離処理します。
コンピュータの心臓部であるカードは、じつは宝の山なんです。金、銀、白金、パラジュウムなどの貴金属を使用しています。これを回収しない手はないでしょう! これだけの貴金属を、地球の地殻から掘り出すには、どれほど環境を破壊しなくてはならないでしょうか。ここは都会の“鉱山”です。わたしたちはさしずめ、都会の“鉱夫”ですね(笑)。
NN:こちらはものすごく細い蛍光管ですね。
IBM:これは、ノートパソコンのバックライトです。この中に微量の水銀が入っていますので、取り出し時には破損に充分注意しなければなりません。液晶パネルのガラスは、ガラスウールなどに再生します。
そのほか、このリサイクル・センターでは、発泡スチロール、フイルム系および固形プラスチック類を減容し、輸送効率を向上することによる排ガス(CO2)削減にもつとめています。
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