その5 製鉄の技術が“ゴミを溶かす”川崎製鉄環境事業部


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製鉄所の大きさにびっくり!
千葉市を過ぎて京葉道路から一般道へ降りると、東京湾を埋めつくすように煙突や鉄塔などの構造物が見えてきます。もしかすると、あれがすべて川崎製鉄? それもそのはず、川鉄千葉製鉄所は東京ドームの200倍もの面積があるのです。

鉄の構造体、縦横無尽に走るパイプライン、できたての銑鉄や鋼板を運ぶ貨車のレール、赤い銑鉄を吐きだす溶鉱炉、灰色の建物群。そのなかで、異彩を放つ存在が、この“川鉄サーモセレクト方式リサイクルプラント”です。

思ったよりコンパクトで、色は渋みがかった赤に塗られています。ひとことでいうと、“なかなかかっこいい”。工場の壁面にはソーラーパネル、工場の一角には燃料電池が敷設されています。燃料電池は200kwの発電能力をもち、プラントで使う電力の足しにしているのだそうです。


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燃料電池も敷設。なんだか“おしゃれ”です。


小さくてもパワフルなゴミ処理能力
NN:このプラントで、1日にどれくらいの量のゴミが処理できるのですか?

KS:このプラントには、1日150トンのゴミを処理できるシステムが、2基設置されています。ですから、1日300トンのゴミを処理できます。300トンのゴミとは、およそ30万人分にあたります。また、サーモセレクト方式では、2000℃という高温で処理しますので、回収物の無害化がはかれます。資源ゴミを回収した後の長さ70cm以下の廃棄物なら、破砕などの前処理をしなくても、処理することが可能です。

NN:300トンのゴミを処理するわりにはコンパクトですね。

KS:はい、幅50m、長さは120m、高さは25mしかありません。それでは、廃棄物が処理される順序にしたがってご説明します。まず、廃棄物を載せてきたトラックを、ここで計量し、処理するゴミの量を算出します。

NN:大きな体重計みたいなものですね。(笑)

KS:こちらが、運んできたゴミを受け入れるゴミピットです。臭気対策も万全です。

NN:よほど近づかないと、ゴミのにおいもしませんね!


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[左]トラックごと、ゴミの重量を量る [中]ここが、ごみピット [右]ごみピットへゴミを投入。



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