[環境経済入門]
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ケーススタディ・レポート
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第2回 ソニー[社会・環境報告書 2002]
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では、2本柱のひとつ“地球環境とソニー”のページを読み始めてみました。最初に出てきた[ソニーにかかわる環境負荷]では、“ソニーの事業活動は、エネルギーや資源の消費という形で、環境に負荷を与えます”と明言! 実際に、どれくらいの負荷をかけているかを、できるかぎり詳細に数値化しています。最初に、負荷を前面に出し、これだけのものへどう取り組んでいるのかを、順に解説する姿勢……いさぎよさを感じます。

グローバルな基本方針として、地球環境保全を最重要課題のひとつとして位置づけている“ソニー環境ビジョン”。その構成は……“理念”“コミットメント(地球環境保護についての基本姿勢/企業活動におけるコミットメント)”“3つの原動力(技術・教育・ビジネスモデル)”“目標・指標”。ビジネス戦略をすすめるうえで、すべての領域でこのビジョンが組み込まれるようになっているそうです。

さらに、環境負荷をしめす“ものさし”として、独自の環境指標が使われています。つまり、“温室効果ガス指標”“資源投入指標”“資源排出指標”“水指標”“化学物質指標”の5つ。これらを統合し、“売上高/環境負荷”として算出したものが、環境効率というわけです。なかでも、とくに“温室効果ガス”“資源投入”“資源排出”の3つについては、2000年度の環境効率を1.0として、“2005年度に1.5倍、2010年度に2倍”にするという目標がたてられています。常に、先を見つめるソニーらしい目標設定ですね。なお、今回はじめて、通年での実績が報告されているのも、特長のひとつだそうです。

もうひとつ、ちょっとおどろいたのが、“Green Management 2005”の進捗報告のページでした。すべての分野で、目標値にたいする達成度を3段階にわけて、シビアに自己採点しています。なかには、“進捗状況が芳しくなく、達成が難しい”というところもありますが、これについてもひるまずに公開! “正直に、公平に、迅速に、継続的に”という、この報告書のポリシーをあらためて感じさせられるところです。

こうした環境経営の取り組みをすすめる組織が、ソニー地球環境委員会。この委員会が定める方針に沿って、ISO14001にもとづいた【環境マネジメントシステム】を全世界の事業所で構築しているのだそうです。
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