[環境経済入門]
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ケーススタディ・レポート
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第1回 宝酒造[TaKaRa 緑字決算報告書 2001]
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この報告書のもう1つの特長は、2001年度が、1997〜2000年までの“第1期”、3年間の“総決算”の時期であり、今回はその報告である、という点にあるようです。

先ほどのまん中の2ページを開くと、今度は観音開きの4ページがあらわれ、“緑字決算3年間のまとめ”と題した大きなチャートが掲載されています。
 
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[原料調達]→[生産時インプット(エネルギーの消費)]
→[生産時アウトプット(廃棄物の排出)]→[物流時アウトプット]
→[販売・消費時アウトプット]……と、各段階で、課題となる項目を、過去3年間でいかに改善できたかが、簡潔にまとめられ、それぞれの評価には、“+6.0ECO”“+2.8ECO”などという数字が記されています。
 
◎ECOとは?
“ECO”は、宝酒造が独自に制定した、評価のための指標。環境負荷を削減するといっても、電力ならkWh、廃棄物ならトンと、それぞれの単位が異なるため、その成果を総合的に表すことは、簡単ではないのです。そこで、さまざまな課題に対し、まず1997年を基準年として、そこからどれだけ改善できたかということをパーセントで表し、宝酒造として取り組むべき重要度という観点で“重み付け”を行ったうえで、この“ECO”という単位を使って、その成果を表します。そして、それぞれの活動で得られたECOを平均したもので、その1年間の活動の成果を表しています。

1997年といえば、京都議定書が誕生した“地球温暖化会議(COP3)”が開催された年。宝酒造の本社は、京都なんですね。“環境活動体制”という項目の中に、これをきっかけに全社的な環境保全プロジェクト“エコチャレンジ21”をスタートさせ、これが今日まで取り組みの姿勢の基本となっていると、記されています。これゆえ、1997年がECOを算出する基準年となっているようです。

こうした、ECOのさらにくわしい説明などは、冊子からHPへとジャンプして読み進んで……こうして冊子とHPの往復を繰り返すことになります(連携版のねらいは正解ですね!)。ただし、HPにアクセスする環境がない場合、請求すればプリントアウトしたものを送ってもらうことも可能だそうです。
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