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06. ほ乳びん、食器から溶出する……ビスフェノールA ポリカーボネート樹脂やエポキシ樹脂といったプラスティックの原料が、ビスフェノールAです。弱い女性ホルモン作用があり、人の乳ガン細胞の増殖を促す作用があります。ただし、残留しにくい物質であるといわれます。 よく問題にされるのは、ポリカーボネート製のほ乳びんと、全国の公立小・中学校で使われている学校給食用の食器です。6種類のポリカーボネート製のほ乳びんに95℃の熱湯を入れるという、横浜国立大学の実験では、すべてのほ乳びんから、3.1〜5.5 ppb* のビスフェノールAが検出されています。 食品衛生法が定める1日の溶出基準は2.5 ppm** 以下であり、実験結果はこれを下回るものではありましたが、ことは“ほ乳びん”、生まれたての赤ちゃんにかかわる問題だけに反響は大きく、各自治体も学校給食の食器を取り替える動きをみせはじめています。 また、缶詰の内側のエポキシ樹脂コーティングや、塩化ビニール製のおもちゃからも、ビスフェノールAが検出されたというデータもあります。 * ppb(10億分の1) ** ppm(100万分の1)
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赤ちゃん用ほ乳びんのビスフェノールA溶出に関する検出結果
[出所]『食品と暮らしの安全』1997年10月号 [出典]『環境ホルモンのしくみ』 佐藤 淳・著 日本実業出版社・刊 |