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“スウェーデンの人たちは、自然をこよなく愛する国民です。くわえて、北欧の厳しい自然のなかで生き抜くために、自然と共存するための術を知っています。政府・自治体・企業・市民のすべてが、自然の法則からまぬがれては生存できないことを共通認識としてもっているんです”

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“ムッレの教育”の野外活動。みんな、森のなかで楽しそうに遊んでる
幼稚園・保育園で行われている環境教育に、“ムッレ(森の妖精)教育”というのがあるという。子どもたちは四季を通じてさまざまな自然に触れながら、自然を愛するようになり、遊びを通してエコロジーを体得するらしい。森のなかで、遊びながら育つなんて素敵、とゴミちゃんは感動するのだった。

“ムッレには4人に1人の子どもが参加しています。この教育の40年の歴史を通じて、200万人のスウェーデン人がムッレに出会い、社会の指導者たちのなかにもこの教育を受けている人たちがたくさんいるんです”。日本の総理大臣も、ムッレと遊んだ記憶を忘れない人がなればいいのにと、またまた短絡思考のゴミちゃんは思うのだった。

“国王の後援や産業界の支援を受けた「ナチュラル・ステップ」という環境教育団体もあります。1989年、430万世帯すべての家庭と学校に環境教育教材を送り、スウェーデン社会の環境意識を大きく変えました。いまでは自治体だけでなく、スウェーデン・マクドナルドなど多くの企業が、「ナチュラル・ステップ」の考え方を採用して経営や運営を行っています”

ゴミちゃんは、渡辺さんの話を聞けば聞くほど、なんで日本はスウェーデンみたいにいかないのだろうと思ってしまった。“北欧の国は民主主義の成熟度が高いんですよ。日本だって、悲観ばかりしてはいけません。あんまりゆっくりしてはいられないけれど、少しずつは変わってきてるんですから”と、渡辺さんになぐさめられる。


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