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title [スウェーデンの環境学習]に感心、関心
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小学校での“環境学習”を取材しようと東奔西走のゴミちゃんだったが……、なかなか学校の取材許可が下りない。業をにやした編集長から、スウェーデンの学校を調べようといわれ、ゴミちゃんも明るさを取りもどすのだが、現実はキビシイ。編集長のお財布のヒモはかたく、スウェーデンに行くのではなく、まずは東京・神谷町の大使館へ。

で、ツテをたどりたどって、特別非営利活動法人『かながわ環境教育研究会』の渡辺さんに会うことに。渡辺さんは、スウェーデンの小学校で使われている環境教育教材の日本語訳を発行している人だ。

“日本の先生たちは最終的な決定権をもたせてもらえないから、取材をなかなか受けられないんでしょう。でも、現状の日本の環境学習は、環境っぽいことをするのが精一杯で、成果はあまり上がってないんです。環境のことを考えるために植物を育てましょう! みたいなところで終わってしまいますから。もう一歩先に、踏みこめない”
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スウェーデンの環境庁が発行しているパンフレット。2021年における持続可能な社会へ向けての考え方が紹介されている (C)Swedish Environmental Protection Agency


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問題提議と将来的な解決策が、わかりやすいイラストと説得力のある数字入りの図で解説されている
渡辺さんによると、“環境学習”とは自然のこととか、ゴミのこととかをパーツパーツで考えるものではないということらしい。いままでの大量生産・大量消費の生き方じゃもうダメなんだから、社会の質を変えて、持続可能な社会をつくっていこうって、考えるようにならなきゃいけないのだと。

“スウェーデンの環境教育がすぐれているのは、まず、国としての仕組みがきちんとしてるからです。彼らはまず「福祉国家」を実現し、つぎに21世紀最大の問題は環境問題として、1988年から「持続可能な社会」への取り組みをスタートさせました。「持続可能な社会」とは、人と環境の両方にやさしい社会のことです。彼らは25年を1世代と考えて、四半世紀のスパンで明確なビジョンをもって行動しています”


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