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“カテドラル・オブ・アート”のタービンホールの吹き抜け
エントランスを入ると、ズドーンと吹き抜けのスペース! レンガ塀の暗さとはうってかわって、光が天井から差しこんでいる。

“ここはもとタービンルームだったところ。長さ155m、幅23m、高さ35mもあるの。なかなか壮観でしょう? この美術館の設計は、スイス人のふたりなんだけれど、この吹き抜けにはこだわったらしいわ。美術館側にしてみれば、展示スペースが少なくなるわけだから。でも、もとの建物を生かすという発想のためには、この空間が必要不可欠だったらしいわ”。

ミッチさんによると、このタービンホールは、いまや“アートのカテドラル(大聖堂)”と呼ばれて、喝采を浴びているらしい。ここで開かれたオープニングパーティには、政治家のようなエスタブリッシュメントからミュージシャンやアーティストがたくさん集まったらしい。


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“ミック・ジャガーいわく、これぞアート・イズ・ロックンロールということらしいわ。オープニングパーティのチケットを20万で買った人もいるらしいわ”。

ミッチさんはまじめな話からゴシップまで、硬軟とりまぜて詳しい。問題は、ゴミちゃんがまじめな話よりも、おもしろい話に興味をもってしまうことだ。

“このドラマティックな空間は、年に一度、アーティストを招いて展示する作品を特別制作するよう依頼しているの。いまは、今年(2000年)5月のオープンからずっと、ルイ―ズ・ブルジョアという人の作品。中2Fに置かれているのは、彼女の作品の巨大なクモよ”。
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ブリッジに展示された作品“クモ”。エイリアンに似てる。


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3階からタービンホールを見下ろしたところ
ホールには3つの塔が立っていて、ひとりずつ螺旋(らせん)階段を登って、作品を堪能できる。たしか、マサチューセッツにできた現代美術館も、こうした大きな作品を展示できるよう、工場跡を利用しているはずだと、編集長がいっていた。建築家の人にはそんな計算もあって、このスペースを残したんだろう。


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photo / Ben Nicholson