むくみの種類と原因

朝起きたとき、顔がはれぼったくなったり、足がはれて
いつもの靴が入りにくくなったりすることがあります。
これは水分が皮下などの組織にたまった状態で、
“むくみ”ないしは“浮腫”と呼びます。




むくみとは……

むくみがおこると体重が増加しますが、体重増加の原因には“肥満”と“むくみ”があり、肥満の場合には、お腹やお尻、太股などに脂肪がたまりますが、むくみは全身の皮下組織に水がたまり、まぶたやくるぶしなど、皮下の組織のゆるやかな部位から始まります。したがって、すねの骨や額の毛の生えぎわなどで、すぐ下に骨のある部分を指で押すと皮フがへっこみ、そのへっこみが元へもどらないような場合は、むくみと考えられます。


むくみの原因

むくみのおもな原因としては、心臓の働きが低下した場合と腎臓に原因がある場合とがあります。

ふつう新しい靴を選ぶには、夕方は避けた方がよいといわれます。これは足に水分がたまり、足がいくぶん大きくなるからです。また、長時間立ち仕事をしたあとや1日いすに座って仕事をしたときにも、足に水分がたまり、足がはれぼったくなります。

しかしふつうは、そのあと歩いたりすると心臓の働きが活発になり、また筋肉がポンプの働きをして、たまった水分を心臓のほうへ送ってくれます。また足を高くして寝ることも有効です。



病気が原因の場合

しかし心臓の病気、たとえば[うっ血性心不全]などの場合には、この浮腫が全身の皮下組織におよび、肺や消化管など、臓器の異常を起こします。軽い運動でも息切れや唇の色が青黒くなるような場合には、お医者さんに相談する必要があります。

腎臓の病気で血液からアルブミンなどのタンパク質が失われると、むくみが起こってきますが、この場合はまぶたなど顔のむくみなどから始まります。血液のなかのタンパク質は、血液のなかに水分を蓄える働きをもっていますので、このタンパク質が腎臓から失われ、血液から水分が組織へ移動するのが原因です。したがってダイエットをしすぎてタンパク質が不足した場合にも、低栄養性のむくみがみられます。

むくみには、そのほか乳ガンなどの手術でリンパ腺をとった場合や、脚気、甲状腺の異常などでも起こります。