![]() ![]() ![]() ![]() ![]() あまりに居心地がよく、ついまどろんでしまいましたが、ふと時計を見ると大変、もう時間です! そう、第1、第4日曜日は、ふだんは展示のみのボンネットバスが園内を運行する貴重な日。午後から1時間ごとに4時まで4本の運行ですが、あらかじめ3時の整理券をもらっていた記者は、発車に間に合うように停留所に急ぎました。 バスの乗車口では、車掌さんが懐かしい改札ハサミで、並んでいる乗客たちのきっぷ(整理券)を切っています。1968年「いすず」製造、現役時代は鳥取県の境港界隈を走っていたこのボンネットバス、フロント部分にエンジンが設けられた構造は、現在のバス(リアエンジンバス)に取って代わられるまでは主役でした。車内は満員御礼。決してゆったりしているとはいえない空間、椅子も堅めで少々窮屈な車内ですが、乗客たちの表情は一様に輝いています。 いざ出発進行! 運転手さんがエンジンをかけると「よしきた!」と返事をするかのようにブルブルブルンとバスが動きはじめました。冷房暖房なし、天井のベンチレーター(開口部)によって風を取りこみ換気をする、雨の日は乗客が手動で締める、というアナログな構造もご愛嬌。窮屈、揺れる、という「欠点」も、なぜか楽しい演出に思えます。歩いて眺めるのとはまたちがう、いっぱいに開けた窓から見える風景がまたすばらしい。道ゆく人に手を振れば、手を振って応えてくれました。ふだんなら照れくさいことも、なんだか抵抗なくやってしまうのは、ボンネットバスが歌うようにリズミカルに揺れるせいでしょうか。 密度の濃い10数分のバス旅を終え、バスを降りて再び下町通りを散策します。建物にくっきりとした輪郭がある朝の顔もいいけれど、午後のオレンジ色の光に包まれた町並みもまた趣があります。 閉館まであと数十分。原っぱでは、ぎりぎりまで遊びつくすぞとばかりにベーゴマに熱中する子どもたちの声が響いていました。 ![]() |
![]() |