![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 西ゾーンにある茅葺き民家「綱島家」におもむいたときにも、ボランティアの方が笑顔で迎えてくれました。ここ「綱島家」では、梅漬けや梅の土用干し・お月見飾り・干し柿つるし・節分など、伝統的な日本の年中行事をボランティアの方と参加者が協力しながら再現しています。この時期は、「干し柿つるし」が終わり、「大根干し」の準備に取りかかっているところでした。 「吉野家」では、囲炉裏端でお茶をごちそうになり、まるでふるさとのおじいさんの家に遊びにきたような歓迎を受けました。元蚕農家の住まいだったこの古民家、江戸時代に建てられたということは築200年です! いろりのなかで真っ赤に燃えた炭からもくもくと黒い煙が立ち上っています。ここで毎日のようにボランティアさんが行っている「燻煙」という作業です。「防虫、カビの予防効果があるんです。古民家を丈夫にし、長持ちさせるためには欠かせないんですよ」とボランティアのおじいさん。 囲炉裏端を囲みながら、おじいさんの話に耳を傾けることにしました。「むかしの人はすべてが自給自足ですからね、食べ物だけでなく、生活雑貨もすべて手作り。藁(わら)で、ござ、蓑(みの)、わらじも編んだし、お米のあとの籾殻は炬燵の燃料に、灰は畑の肥料にしていました。合理的で無駄がなく、知恵と工夫で厳しい生活を生き抜いていた。エコロジーとかリサイクルの概念がなくても、生活そのものが自然と共存していたんですね。当時の人の暮らしから、いまの人たちが学べることはたくさんあると思いますよ」。かわいいサンタクロースを器用に折りながら、おじいさんさんは微笑みながらそう語りました。押しつけがましくないやわらかな語り口が、スッと心にしみわたってきます。 囲炉裏で温まりながら、物を大切にする心をぜひおみやげに持って帰らなければと決意した次第でありました。 ![]() |
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