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キャスティングの岡本さん

キャスティングの競技は、8月22〜24日までの3日間の予定だった。しかし、第1日目は、ひさしぶりに日本を縦断した、あの台風の影響で順延。すべての競技を、残りの2日間でクリアしなければならなくなる。

以前、このコーナーで紹介した岡本さんの出場種目は、ハリのついていない毛バリを、直径60センチメートルの水がはってある5つのマトに、計20回投げて、1投5点、100点満点で勝負する、フライのアキュラシー。それを2ラウンドおこない、それぞれのラウンドの順位を合計したポイントが少ない9名の選手が準決勝、さらに、そのなかの3名が決勝に進出する。

その第1ラウンド。岡本さんは3回ミスの85点。この時点で順位は17位。準決勝進出の9名に入るために、岡本さんは“スピード勝負”に挑もうとするが、スピードはこの競技の正確性(アキュラシー)と相反するもの。つまり、マトを確実にゲットするにはゆっくりプレーしたほうがいいはず。けど、おなじ得点の場合には、20投を早く投げた者の順位が上がるため、岡本さんはそこを狙って、ハイリスクハイリターンの作戦にでた。

その結果は、1分5秒で1つだけミスの95点。95点を取った選手は7名いたが、岡本さんはスピードでトップになり、そのなかで1番目になり、第2ラウンドは7位! 2つのラウンドの合計ポイントで9位となり、準決勝にコマを進めることになる。

“ワールドゲームズがはじまる前に、日本人選手で合宿をしたときからスピードを上げる練習をしていたんです。スピードを上げることで、『なんだ、日本は!』って、外国人選手に思わせて、ミスを誘うこともできました!”

こう語る岡本さんは、24日の準決勝で8位。決勝には残れなかったけど、ワールドゲームズの本番で世界の強豪をアッといわせたのは、すごいこと(岡本さんのそのほかの種目の成績は、フライの片手投げ予選敗退、マルチプライヤーのアキュラシー、準決勝進出の6位!)!

“岡本さん! ボク、あなたについていきます(笑)!”
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