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10. ゴルファーのための栄養学



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ゴルフのプレー中の注意
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さて、みなさんはSUDDEN & UNEXPECTED DEATH(突然死)をご存知でしょうか? WHOは“瞬間死、または発症して24時間以内に死亡するもの”と定義しています。

スポーツ中の突然死の件数は、以下のようになっています。

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とくに、ゴルフのプレー中におこる突然死でいちばん多いのは、2・3番グリーン上だといわれています。思いっきり打ちはなつティーショットが多いように思われますが、じつはティーショット、第2打、第3打で瞬発力を使い、“ハアハア”しながらグリーンに上って、パットをするために息を整えようと、息を止めて狙いを定めたりするときが危ないのです。さっきまでコースを上ったり下りたりしながら息が弾んでいるのに、そこで深呼吸もしないで、ただ息を止めてパット状態に入っても、心臓や肺は順応できず、心臓や脳は酸欠状態になり、その結果、心拍数は上昇、血圧も上昇し、たいへんに危険な状態になるのです。

さらに、ゴルフ場について、忙しく朝食を摂ったり、ストレッチもじゅうぶんにしないでコース上に出たら、それは危険! 食べてすぐにプレーすれば、胃に血液が集中し、脳やからだは貧血状態で、そこへ血圧上昇や心拍数上昇が輪をかけて高血圧状態を作れば、脳出血や心筋梗塞のきっかけになるかもしれません。


早いスタートで、午前中のからだがあたたまるまえに、パーやバーディチャンスがきたら、まずはリラックスしてください。そういうときこそ、のんびり楽しむくらいの余裕がほしいものです。

スケジュールをゆっくりととって、若いバリバリのメンバーにあわせずに、自分のペースでゴルフを楽しんでください。いいところをみせようなどと思わず、あせってミスを取りもどそうとせずに、レジャー性の高いゴルフを、みなさんなりに楽しむことがいちばんよいことです。

ゴルフ場は、ときには仕事や交渉の場にもなりえますし、友好の場所にもなることでしょう。そこで、ふだんのストレスを、思いっきりボールに乗せて、広々としたフェアウェアに飛ばすことができれば、アマチュアのゴルファーにとって、こんな幸せなことはないのではないでしょうか。
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ミニ栄養学講座・30
ゴルフとタバコ

ゴルフをプレーするまえに、リラックスしようとタバコを吸うのはまったくの逆効果! 血圧はさらにあがり、血管が縮んでしまい、突然死の危険をどんどん高めてしまいます。“後悔さきに立たず!”ですよ。
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