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4 野球選手・真夏の栄養学
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真夏の練習
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“全国の高校球児にとって夢、夏の甲子園大会出場!”

今回は、予選を戦いぬく秘訣、そして、地区代表となって、想像を絶する甲子園本選でみごとに実力を発揮するためにはどうしたらよいのかを、これまでの私の経験からお話ししたいと思います。これからの大きな大会を勝ちぬくためには、この暑い夏のなか、基礎や実践練習をスケジュール通りにこなしたり、リーグ戦をおこなったりしなくてはなりません。そのために必要な情報が、ここには含まれています。ぜひとも参考にしてください。

夏の陽射しは、想像以上に疲労がたまり、練習の効率が悪くなるばかりでなく、紫外線や活性酸素の影響を受けて、筋膜炎や筋肉繊維の断絶(肉離れ)を起こす原因になります。


効率よく、また、集中力を高めて、むだな練習時間を縮めることが大切なのです。


ミニ栄養学講座・10
夏の食事・丼もの

暑い夏対策に抜群の効果があるのが、うなぎ玉子丼(928キロカロリー)。うなぎは脂肪とタンパク質のバランスがよく、食欲もでる食品。玉子でボリュームを増やせば、エネルギーいっぱいの食事に変身。夏バテには最適だぞ!
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line 野球には、千本ノックという言葉があります。これは、まったく無意味な練習と考えられます。ライナーやむずかしいゴロの守備練習では、何回かおなじコースのゴロ処理を練習し、足や腰などのからだの動きを、ひとつの動きとして脳にインプットします。“このコースは、このバウンドはこの動き!”といったように、脳を通して、からだにその動きを記憶させることだけで十分なのです。

千本ノックを何本もこなしていくなかで、なかなか追いつけなかったゴロを、横っ飛びして、偶然に取ったとします。すると、コーチや監督は、“よーし! それでいいんだ。そうだ、そうだ!”と1人喜んでいます。はたして、このノックの嵐は効果があるのでしょうか? まったくありません。

厳しいコースの守備練習では、1つの動きを脳にインプットするだけでよく、それが試合でのファインプレーにつながっていくのです。しかし、余計なノックを何本もすれば、それは何度もいろいろな守備の動きをインプットすることになり、逆に、いざというときに、どの動きがいちばんよいのか一瞬迷うことになってしまいます。


判断に1000分の1秒でも2秒でも悩んだその瞬間、鋭い打球が足元を抜けていってしまいます。練習はいくつかのパターンを処理すれば、それで十分です。長時間の練習は、集中力の低下とケガや故障の再発などを引きおこします。

A.

練習時間が調整できるなら、早朝や夕方を選び、直射日光の暑さや紫外線を防ぐ。
B. 紫外線防止(UVカット)のクリームなどを使用する。
C. なるべく汗を乾燥し、熱がこもらないユニホームを着用する(ときどき、上半身裸で練習している人を見かけますが、これは紫外線による活性酸素の障害、筋膜の炎症や肉離れを引き起こす可能性があります)。

以上の3点に注意して、夏の練習を行ってください。

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