野球選手・ピッチャーの栄養学 |
野球選手のからだ作り |
前回はトップアスリートのからだ作りの基本を紹介しました。つづいて、これからはいろいろなスポーツの種目別・ポジション別のからだ作りと、勝つためのスポーツ栄養学・スポーツ医学を紹介していきたいと思います。
今回は野球選手のからだ作りを説明します。 基本的に、野球の勝負は瞬発力の大きさで決まります。 体重70キロの野球選手のエネルギー需要量は、1試合120分のゲームで、ピッチャーが650〜750キロカロリー、キャッチャーが500〜650キロカロリー、内・外野手が180〜300キロカロリーになります。おなじく、体重70キロの一般人の場合、グリコーゲンは筋肉中に120グラム、血液や体液に20グラム、肝臓内に70グラム、合計で210グラムあるといわれています。1グラムあたりのエネルギー量を4キロカロリーで計算すると、210グラム×4キロカロリー=840キロカロリーのスタミナがあると考えられます。つまり、持久力が要求されるのはピッチャーだけで、1試合を1人で完投するとほとんどのエネルギーは使いつくされてしまい、逆に、内・外野手は、2〜3試合はじゅうぶんにできる計算になるのです。 |