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初インタビューなのに、道に迷っちゃって、ダッシュしたんだけど、少し遅刻してしまった私。明るい感じがする受付を通って、応接室へと案内されて、カチャリとドアを開けると、そこにはいつもサッカーフィールドで見ているユニフォームとはちがう、ビシッと正装で決めた岡田レフェリーがいた。
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岡田 正義(おかだ まさよし) |
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1958年生まれ。東京都出身で、中学校から本格的にサッカーをはじめ、大学在学中にレフェリーの道へ。1993年に国際主審となり、1998年のフランスワールドカップでは予選リーグのイングランドVSチュニジア戦で主審をつとめて、今年からSR(スペシャルレフェリー)となる。今回のワールドカップでは、木更津に設置される審判本部で大会をサポートする予定。 |
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“遅れてすみません……”
“いいよ、いいよ、キミだって大変だったみたいだしね”
用意されていたアイスティーを、一気に飲んでしまう私の姿を見て、そういってくれた岡田レフェリー(ちょっとはずかしかったけど、のどがカラカラだったんで……)。
“それじゃ、落ちついてきたみたいだし、インタビューに入ろうか!”
“はい!”
どっちがインタビューするのか、なんだかよくわからなくなってきている感じ……。
“ところで、今年から日本のレフェリーもプロになったんですよね!”
“100%プロということではないんだけどね。1993年のJリーグ開幕から、選手たちはプロになっていたけど、ほとんどの審判は公務員とか、ほかの仕事を兼務していたんだ。そこで、やっと今年から制度が見なおされて、SRが導入され、私と今回のワールドカップでフエを笛く吹くことになった、上川君の2人が認定されたんだよ”
“エ、SRってなんですか?”
“SRはスペシャルレフェリー(Special Referee)の略で、この制度のおかげで、審判をする環境が格段によくなり、審判はレフェリーをメインの仕事として、収入を得ることができるようになったんだ。日本サッカー協会は、10年後にはJ1の主審の全員がSRになるように考えているんだよ” |
スポーツインサイド情報02 |
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SR(スペシャルレフェリー)の1週間 |
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土、日曜日どちらかの日が試合で、試合がない日はほかの試合を競技場やTVで見て勉強する。月曜日はオフ。水曜日は、先週の自分がフエを吹いた試合のビデオで研修会。木曜日は、国立スポーツ科学センターでフィジカルトレーニングとメンタルトレーニング。時間があればジムにいって、ランニングと筋トレは欠かさない。SRの収入は、基本給として最高月40万円と、1試合あたり20万円の手当までだそうだ。 |
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