森雅之『音楽』
【引用図版・3】『耳の散歩』朝日ソノラマ 98年刊・所収 42頁
静かな雨の中、空から視線を落とすと街の屋根。
次のコマで、視線はテレビアンテナに吸い寄せられる[図3]。
多分、雨に静まる街のどこかにあるアンテナ。
雨のしぶきが点々と見え、何だかその音さえ聞こえる気がする。
心持ち大きく描かれた雨滴が、心のカメラの遠近をひそかに切り替える。
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