現状で、顧客に対して提供している商品やサービスのなかで環境について考えるだけにとどまらず、社会全体で、より環境負荷の小さい仕組みを考え、作り出していくこと……たとえば、将来的なネットワーク社会において、インターネットで音楽や映像を配信するライフスタイルが一般化すれば、物質への依存は小さくなり、環境負荷の低減につながる(!)。こうした発想をもち、かつ実行に移し、人々のライフスタイルそのものを変革していく……エレクトロニクス、映画、音楽、ゲーム、金融など、幅広い業種を持つソニーだからこそできる、ということは少なくないはずです。
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今回の報告書を作成したのは、今年3月に発足したばかりの“環境・CSR戦略グループ”。その担当者として、印刷物やサイトの編集を行なった橘高さんによると……
“環境に関する取り組みは、すでに90年代からはじまっていますから、ノウハウやデータの蓄積もあります。しかし、社会的な取り組みという面においては、なにを、どう取り上げるべきなのか、まだまだ試行錯誤の段階です。たとえば、温室効果ガスをどれだけ減らせたかは、数値で表現できますが、社会貢献は数値化できるものではありません。時間をかけ、長年つづけて、はじめて意味があるものも少なくないですし……しかも、なにかを達成できたか、という際に、“量より質”を重要視すると、結果として、それでよかったかどうかという判断がしづらい場合もありますから、むずかしいところです”とのこと。
持続可能な社会の実現のために、その一員として、地球市民として、どうあるべきか? なにをすべきか? この問題に対して、世界中のいろんなグループ企業や、事業所で働く人たちが、日々、“日常業務”にしっかり織りこまれたものとして取り組んでいる姿を感じ取ることができる報告書……それゆえに、表紙に刷りこまれた『社会・環境活動報告 2003年3月期』という言葉が、ぴたりとくる、そんな報告書です。読者のみなさんにも、機会があれば、ぜひ読んでみてほしいと思います!
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 [CSR Report 社会・環境活動報告]については、こちらからどうぞ。

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