訪問・その18 リサイクルの実際を製品設計にも活かす……関東エコリサイクル
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■4年間で、リサイクルへの意識も変わりました

NN:関東エコリサイクルは、製造現場と一体化したリサイクル・プラントということですが、どのようなメリットがあるのでしょうか?

関東エコリサイクル:リサイクル工場が同じ敷地内にありますから、開発設計者にリサイクルの現場を見てもらい、“リサイクル性のよい製品の開発”に活かしてもらえることです。そういう意味で、大変うまく機能していると思います。設計者もリサイクルを実習するとよいと、私は考えています。


NN:消費者も実習できたら、よい勉強になりますね。最後になりましたが、家電リサイクル法が施行されて4年たったわけですが、実感としてこの4年間どのような変化があったのでしょう?

関東エコリサイクル:そうですね、当初は、まったく新しい社会システムでしたから、本当に廃家電が集まってくるのかなという気持ちでスタートしました。実際にはじめてみると、しっかり集まってきます。社会全体の理解があってこそ、システムが回っているのだと思います。また、社会だけでなく、プラントで働く従業員の意識も変わってきたと思います。正直にいって、以前は、ちょっと汚い仕事というイメージがあったと思いますが、いまは、従業員も、自ら改善への努力をするし、新しい素材を作る“生産者”としてのプライドをもって働いています。


NN:そうですね。私たちも、古い家電を引き取ってもらうとき、“素材としてもどす”という意識が、大切だと実感しました! 本日は、ありがとうございました。


[訪問後記]

家電リサイクル法が施行されて4年たち、すっかり私たちの生活にも定着した感があります。私たちの生活を便利に、楽しくしてくれる家電は、しっかりリサイクルもされているようです。

消費者としての仕事は、ちゃんとリサイクル料金を負担し、廃家電を販売店や自治体に引き取ってもらい、リサイクルのルートにのせること。そして、ふたたび生まれ変わる大切な原材料ですから、引きとってもらうときは、さっとでよいから掃除をしましょう。冷蔵庫の中に、食品を入れたままなんていうひどい事例もあるそうですが、こんなのはもってのほかです!

地元の小学校から贈られた寄せ書き
地元の小学校から贈られた寄せ書き。いちばんの励みです。
関東エコリサイクルでは、積極的に社会科見学などを受け入れ、見学者数はもうすぐ1万人になるそうです。家電リサイクルについて、見学者に説明をする部屋も用意されており、そこには、地元の小学校から贈られた寄せ書きが貼られていました。子どもたちのメッセージには、リサイクルにたずさわる人々へのエールと、循環型社会の一員になるための自覚が書かれていました。大人も負けてはいられないようです。

◎株式会社関東エコリサイクル ホームページ
 → http://www2.hiplan.co.jp/karec/



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