訪問・その17 東洋インキを訪ねて解明……“大豆インキ”の謎
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■“大豆インキ”の大豆は……あの大豆?

最近、環境報告書や、企業が刊行している印刷物の、裏表紙によく見かけるのが、“PRINTED WITH SOY INK”や“CONTAINS SOY OIL”というロゴマーク。“SOY INK”ですから、日本語にすれば“大豆インキ”でしょうが、豆腐に納豆、あの食べる大豆から作ったインキ……なんだろうなあ、とは思いながら、どこか、“ホント?”と思う部分もあったりで、長年の疑問ではありました。
“再生紙を使用……”というメッセージのそばに添えられているケースを、よく見受けます。
“再生紙を使用……”というメッセージのそばに添えられているケースを、よく見受けます。
もう一つの不思議は、なぜわざわざ英語のロゴマークなのか? アメリカで印刷した、というわけでもなさそうなのに……。

新聞や書籍、雑誌などの出版物、ポスター、ショッピングバッグ、包装紙、商品のラベル、パッケージまで……ありとあらゆるものに印刷が施され、当然のことながら、必要になるのはインキでしょう。これだけ“印刷物”に囲まれて暮らしていながら、印刷ということについてあまりにも知らないことが多すぎる……ということで、今回も“お訪ね”してみることといたしました。

今回の訪問先は、東洋インキ製造株式会社、インキ店として創業して約100年という“老舗”企業です。お話しいただいたのは、オフセット事業部の中野 忠さん、そして青戸工場の高野 信之さんです。
東洋インキの工場のなかでももっとも歴史のある青戸工場。廃棄物の削減につとめ、2002年度にはゼロエミッションを達成しています。
東洋インキの工場のなかでももっとも歴史のある青戸工場。廃棄物の削減につとめ、2002年度にはゼロエミッションを達成しています。
まず教えていただいたこと、それは、日本国内で、1年間に生産・出荷されているインクの量は、およそ50万トン。これが、印刷業者で印刷に利用され……そうです、インキメーカーが製造したインキを使用するのは、あくまで印刷会社、そういう“住みわけ”ができているのです。

そして、同社が、大豆インキの製造をはじめたのは、1990年ごろとのこと。比較的最近のことなのでした。青戸工場で製造過程を見学しながら、なぜ“大豆なのか”、教えていただきました。

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