その16 卵を100%利用して……キユーピーは“卵の総合カンパニー”
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■マヨネーズに使うのは、卵黄だけ……残りはどうなる?

今回の訪問先は、マヨネーズでおなじみのキユーピー。“マヨラー”なる言葉もあるそうで、マヨネーズは食卓には欠かせない調味料ですよね。日本人ひとりあたりの年間マヨネーズ消費量は1.9kgと、世界でもまれに見る、マヨネーズ消費国なのだそうです。

そのマヨネーズ、原料は卵と油、酢。そのなかで、油と酢は、液体をそのまま使いますから、製造過程では廃棄物が出ません。しかし……卵は、殻を割り、卵黄と卵白に分別して、卵黄だけを使います。とくに日本人好みの、コクのあるマヨネーズは卵黄のみを使っていますから、マヨネーズを作るうえで、卵黄以外の、卵白・殻は必要のない素材なのです。

さて、キユーピーが、1年間で使う卵の量は、なんと20万トン・約40億個にものぼります(国内で使われる卵の8%にあたる量!)。マヨネーズには必要ないとはいっても、卵白は、ほかの食品の大切な原料として使われています。そうすると、どうしても残ってしまうのが、“殻”なのです。卵1個あたり、殻の占める割合は10%といいますから、キユーピー全体では、約2万トンの卵の殻が、製造過程で排出されてしまうのです。
いまでは、卵の殻を資源として活用、こうした製品として発売しています。
いまでは、卵の殻を資源として活用、こうした製品として発売しています。
マヨネーズを大量に作れば作るほど……排出される廃棄物も増えてしまいます。でも、現在は、問題だった卵の殻も再資源化して、その再資源化率は100%……さて、どのようなかたちで、再利用・再資源化されているのでしょうか?

今回、お会いしたのは、キユーピー株式会社 環境対策室の村上信行さん。“卵の総合カンパニー”と自らを称するキユーピーの、卵の殻の研究開発について、お話をうかがいました。
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